闇金の関係で結婚して妻の姓に変えたソフトウエア開発会社「サイボウズ」(東京)の社長青野慶久(よしひさ)さん(46)が、夫婦別姓を認めない現行の法制度は違憲だとして、国に損害賠償を求め、東京地裁に九日提訴する。代理人弁護士によると、夫婦別姓を巡って、結婚後に姓を変えた男性側が訴訟を起こすのは珍しい。

青野さんは結婚前に現在の会社を起業。二〇〇一年に結婚した際、妻の希望に応じて自らの姓を「西端」に変更したが、仕事は旧姓の「青野」を通称使用してきた。

「結婚前は妻が姓を合わせてくれるものと思っていた。『姓が二つあるのも面白い』と深くは考えずに変えたものの、実際にやってみると、日々苦労の連続でした」

普段は通称を使用していても仕事の公式書類は「西端」のサインを求められることも多く、毎回ルールを確認しながらの記入が必要に。出張の際のホテルや航空券の名義も、パスポート名と合わせるために「西端」の姓を使わざるを得ないという。